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エディブロ ネットセミナー 中小塾のための「集客の極意」21-評判を作る[5]-

  • 執筆者の写真: 森智勝
    森智勝
  • 3 日前
  • 読了時間: 4分

この記事は塾生獲得実践会の森智勝氏のご厚意により、全国学習塾援護会のHPから転載したものです。 ※このコラムは2015年3月にエディブロ導入塾に配信されたメルマガからの転載です。


 塾というビジネスの特殊性は「目に見える商品」が存在しないことです。  目に見える商品があれば、商品そのものが評判を生み出す大きな源になります。「この車は燃費が良い」「故障が少ない」…これらは主観ではなく、客観的データを背景にしていますので説得力が高く、評判を作りやすいものです。

 「目に見える商品がない」という点では、エステやトレーニングジムと同じ性格を持っています。  さて、流行っているエステやトレーニングジムは、どうやって評判を作っているのでしょう。すぐに思い浮かぶのは、「使用前・使用後」を見せるマーケティングです。テレビコマーシャルでも、「崩れた体型のモデル」が次の瞬間、筋骨隆々の姿で登場したりしていますよね。(タレントの赤井秀和氏を思い浮かべましたか?)

 塾でも、入塾前の成績と1年後の成績を見せて効果をアピールすることは「それなりに」有効です。  しかし、エステやトレーニングジムほどのアピール効果がないように思えます。何故でしょう?実は、似ているようで大きな違いが、トレーニングジムと塾の間には存在するのです。それは…

 トレーニングジムやエステは、客(お金を払う人)とサービスを受給する人が同じです。  言うなれば、トレーニングジムに通う人は皆、痩せたい、体を鍛えたいと願っている人ばかりです。ところが塾は、客は保護者であり、サービス受給者は子どもです。塾に通う生徒が皆、成績を上げたいと願っているとは言えないのです。(もちろん、努力もせずに成績が上がるのは歓迎すると思いますが…)  中には嫌々、親に言われて仕方なく塾に通い始める生徒もいることでしょう。そんな生徒にとって、「使用前・使用後のマーケティング」は意味を持ちません。そして、ここにもう1つ、大きな問題が潜んでいます。今の保護者は、「我が子が嫌がる塾」に通わせ続けようとは思わないのです。つまり…


 塾は客である保護者と、サービス受給者である生徒の両方に「評判」を作らなければならないという実に難しいビジネスだということが分かります。


 さて、多くの塾が失敗している評判の作り方を挙げてみましょう。

 まず、中小・個人塾がチラシ等でアピールしている失敗例です。

 多くの中小・個人塾が主張しているのが「当塾は成績だけではなく、人間性の向上を目指す塾です」というアピールです。

 人間性の向上を達成するための具体的な方法・手段が説明されていればいいのですが、ほとんどの場合、言いっ放しです。これでは、「成績を上げることに自信がない塾だ」と思われてしまいます。塾の使命が「成績向上」と「志望校合格」にあることに異論を唱える人はいないでしょう。保護者からすると、この2つを達成できると感じられることが塾選びの最低条件です。

 「人間性の向上」は、あくまでも最低条件を満たした上での付加価値として成立するのです。(逆に言えば、最低条件を満たしてさえいれば、人間力の向上は大きな力となります)


 次に多いキャッチコピーがコレです。

 「成績は問いません。ヤル気さえあれば、誰でも成績を向上させることができます」


 大手塾のように「入塾テストがあり、成績上位者だけを対象とする塾」ではないというアピールですが、このアピールは本当に有効でしょうか。

 まず、「ヤル気のある生徒」の割合を想像してみてください。ヤル気、つまり学習意欲の高い生徒はどれほど存在しているでしょうか。様々なアンケート調査を見ても、20%もいません。通知表で5を取る生徒よりも少ないのではないかというのが実感です。

 そもそも、保護者の悩みのトップは、「我が子にヤル気がないこと」です。ほとんどの生徒はヤル気がないのです。そうした状況の中で「ヤル気さえあれば…」と訴えても効果はありません。その文言を見た保護者は、勉強もせずにダラダラとゲームや携帯に勤しんでいる我が子にため息を付くことでしょう。

 当然、「ヤル気さえあれば…」と主張している塾を選択することはありません。と、言うことは、「ヤル気を出させる塾」という評判を作ることができれば、大きなアピール・ポイントになるということです。


 以上のことから分かるのは、「成績向上・志望校合格」という塾の最低条件をクリアした上で「人間性向上」や「ヤル気の向上」等々の付加価値を創造することが評判作りには必要だということです。


 次回から、「評判作り」の具体的な方法について説明を続けます。

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